映画『ルノワール』早川千絵監督&石田ひかり&リリー・フランキー インタビュー「あらゆるシーンで匂い立つ映画」 - (Page.11)

 
映画、インタビュー

――健康食品ビジネスなど、悪意のある側面でも出てきますね。

早川:今でも存在していると思うのですが、重い病気に罹ってしまって一般的な治療から見放された時に、それでも道を求めてしまう、怪しいものにもすがってしまうというのは人間の切ない姿ですよね。フキの父親も普段だったら、そういうものを信じないタイプだと思うんです。

リリー:怪しい気功教室に大金を使ってしまったことで妻と大喧嘩になるじゃないですか。映画を観た時に思ったんだけど、結局食卓で家族3人で話しているのって、あのシーンだけなんですよね。あの家族らしい光景の中で、お母さんのヒステリック具合が素晴らしくて。ずっと“低温”で怒っている、嫌な怒り方をする妻なんですよ。その表現が(石田さんが)素晴らしくて。

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