映画『九龍ジェネリックロマンス』池田千尋監督インタビュー「複雑な設定がたくさんある中、令子と工藤の恋愛をどう描くかを大事にしていました」 - (Page.11)
――現実と虚構が交錯していく部分が、実写では特に難しいのでは無いかと感じましたが、見事に映像で表現していますね。
技術的な話になりますが、虚構の部分はレンズ前に映像的な仕掛けを作っています。CGで後処理をするのでは無くて、撮影の際、レンズ前にプリズムというものを仕掛けています。あと、「水」というものが1つ大きなキーワードでした。サクセスが住んでいる金魚鉢の中の水音、エアポンプの水音を印象的に使いたくて、記憶の中に流れ込んでいく時も水音を使っています。鏡は現実の中に存在している虚構だと思っていて、現実の中に存在している虚構である鏡がどう映像の中で見えるかと意識的に考えていました。
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