実写映画『秒速5センチメートル』大ヒットスタート!松村北斗&奥山由之監督の解説つき副音声上映10月24日より開始 - (Page.12)

 
映画

しかし、卒業と同時に、明里は引っ越してしまう。
離れてからも、文通を重ねる二人。
相手の言葉に触れるたび、たしかにつながっていると感じられた。
中学一年の冬。
吹雪の夜、栃木・岩舟で再会を果たした二人は、雪の中に立つ一本の桜の木の下で、最後の約束を交わす。
「2009 年 3 月 26 日、またここで会おう」
時は流れ、2008 年。
東京で働く貴樹は、人と深く関わらず、閉じた日々を送っていた。
30 歳を前にして、自分の一部が、遠い時間に取り残されたままだと気づきはじめる。
そんな時にふと胸に浮かぶのは、色褪せない風景と、約束の日の予感。
明里もまた、あの頃の想い出と共に、静かに日常を生きていた。

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