“出っぱなし”の霊をどれだけ怖く描けるか? 映画『見える子ちゃん』中村義洋監督インタビュー 「とにかく試行錯誤ですよ」[ホラー通信] - (Page.2)

 
映画、インタビュー

霊が見える人から「この映画の霊の描き方は“実際の霊の見え方”そのもの」というお墨付きを得たという本作の心霊描写は、如何にして作られたのか。中村監督にお話を伺った。


――“霊が見えるけど無視する”というコンセプトの原作ですが、監督のオファーを受けてどう思われましたか?

中村監督:ずっとやりたかったネタなんですよ。20年前にそんなプロットを書いたんです。主人公が婿養子の不動産屋で、すごく怖い義理の父親に言われて一家惨殺事件があった物件なんかを売りに行くっていう。本人にはうじゃうじゃ霊が見えてるんだけど、ずっと見えないふりをして売り続ける。そのプロットをあちこちに持っていったけど、箸にも棒にもかからなかった。このアイデアはホラーの変化球のコメディだったんですけど、2000年代当時は『リング』の影響で“怖いホラー”じゃないとダメだったんです。

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