(1) ドーム映像作家飯田将茂監督&舞踏家最上和子の初長編『東京巡礼』完成──映画監督押井守を交えた豪華鼎談 - (Page.3)

 
映画、インタビュー

押井 それは観てない(笑)。最初の頃は大好きな監督だったんですよ。僕の『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)はヴェンダースの『パリ、テキサス』(84)を参考にしたぐらいなので。ただ『ベルリン・天使の詩』(87)で興味を失った。あれだけヨーロッパの文化に抵抗し、アメリカを舞台にして『パリ、テキサス』を撮った監督だったのに、堂々たるヨーロッパ映画を作ってしまった。『スカイ・クロラ』がヴェネツィア国際映画祭でコンペティション部門入りしたときの審査委員長がヴェンダースだったんですよ。同じホテルに泊まっていたから、朝、カフェのテラスで黒い帽子に黒いマント姿のヴェンダースがコーヒーを飲んでいるのを何回か見かけた。完全にヨーロッパの歴史に取り込まれた知識人そのものだった。映画監督って誰もが自己演出するんだけど、だとしても一貫性がなさすぎる。

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