自分とは何か? 陰鬱でロマンティックな世界観で“問いを描く ”A24新作『テレビの中に入りたい』ジェーン・シェンブルン監督インタビュー - (Page.8)

 
映画

殻にこもって本当の自分を隠さないと生き延びることができない時代でした。でも同情を誘うような描き方ではなく、彼が欲しているものを素直に描くことを大切にしました。オーウェンは子供時代が一番冒険心があったと思います。歳を重ね自意識が強くなる中で、自分の気持ちを押さえてしまうようになった。一方、オーウェンが憧れる2学年上のマディは奔放でオーウェンとはコインの表と裏のような性格ですが、私の中に両方の側面があると思っています。二人が劇中で重ねていく議論は常に私の頭の中で繰り広げられていた議論です。二人の議論を描くことは自分を認めることに繋がりますし、今作の核になる議題でもあります。

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