“出っぱなし”の霊をどれだけ怖く描けるか? 映画『見える子ちゃん』中村義洋監督インタビュー 「とにかく試行錯誤ですよ」[ホラー通信] - (Page.9)
――主人公が序盤で遭遇する、バスに乗っている霊や道端にいる男の子の霊もすごく不気味でしたね。
中村監督:もう、とにかく試行錯誤ですよ……。どうしたら怖くなるだろうかと、とんでもない数のやり取りを重ねていくんです。霊の輪郭をぼかして、一部だけフォーカスを戻してみたりとか、色々試しましたね。男の子の霊が後ろを向いているとき、うまくぼかせているのに怖くなくて。なぜだろうと考えていたんだけど、男の子がしてるサスペンダーにフォーカスが合ってると全然怖くないんですよ。要は“生きてる証”みたいなものが感じられた瞬間に怖さがなくなっちゃう。心霊写真も「ここが◯◯に見える」っていうような見方をするじゃないですか。映画には警備員の霊も出てきますけど、それもはっきり映したら怖くない。「なんだか分からないけど、これって警備員に見えるよね」っていうくらいの加減が一番怖いんです。
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