(1) ドーム映像作家飯田将茂監督&舞踏家最上和子の初長編『東京巡礼』完成──映画監督押井守を交えた豪華鼎談 - (Page.10)
最上 身を滅ぼしてしまったら何の意味もないから、それを順序立てて、たどっていけるようにして、逆にその「生」っていうのを、危険ではあるんだけど、生きる力に変えていくっていうか、武器にしていくことだったの。というのも、私も「生」を体験して、その「生」にすごく苦しめられたから。そしてそこから逃げられないとも思ったわけ。今度またあれが来たら、自分は生きていけないだろうというぐらいめちゃくちゃ怖かった。恐ろしい体験だった。でも、生きている限り、これから逃れられないんだったら、受け身でいるんじゃなくて、こっちから向こうに乗り出していく方法を考えないと、これはもう死ぬより怖いんです。死ぬならまだいいんですよ。「生」を体験することは死ぬより怖いんですよ。だからそれをこっちから引き寄せて危険のないものに中和しながら、自分のものにしていくっていう。それが私が舞踏でやっていることなんですよ。
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