【インタビュー】『ガール・ウィズ・ニードル』監督が語る日本のホラー映画の影響、ベースとなった事件の“本当の恐ろしさ”[ホラー通信] - (Page.3)

 
映画、インタビュー

「殺人犯の視点で物語を描くのは道徳的に正しくない気がして。観客と主人公に心のつながりを持たせたかったんです。それでカロリーネという主人公を作ったんですが、カロリーネが面白いのは、その事件と接点を持ち、事件と社会との間にある関係性をすべて明らかにする存在だということです。

このキャラクターは、リサーチした内容に基づく架空の人物です。映画の作りもそうなんですが、正確に時代考証をして史実を描いていくというよりも、その時代のフィーリングを表現したい。実在の人物ではないけれど、彼女の社会におけるポジション、持てる権利、何と戦っているのかというフィーリングはすべて正しいと思っています。観客の皆さんにも、この時代に対する想像を膨らませてもらい、自分なりに“こういうことなのかな”と解釈し、一緒にストーリーを作っていってもらいたい。なので、そういう作り方をしているんです」

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