平成と令和の狭間を生きる、孤立した人々の物語『朝の火』広田智大監督インタビュー「1つの答えにたどり着かない映画だと思っています」 - (Page.5)

 
映画、インタビュー

――撮影開始から5年ほどの時間をかけていらっしゃいますが、編集にじっくり時間をとられたのでしょうか。

最初は3時間ぐらいの映画になっていて、それを80分にするために整理していくなかで、まるっと出演シーンが無くなってしまうキャストさんが出てきたり、決断になかなか苦しむことがありました。あと、脚本の中には、観てくださる方への説明として書いた部分や、一緒に映画作りをしている仲間に納得してもらえるようにと書いた箇所があったのですが、そうした部分はやはり自分の映画には必要が無いものに思えて、そこをかなり切り落としていくような編集作業だったと思います。映画に肉付けをしていくというよりも、中途半端な肉を取り払って、むきだしの骨だけで立つようなものにしたいと考えていました。

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