(1) 第38回東京国際映画祭 注目を集めた40年前の2本の映画『MISHIMA』と『天使のたまご』 その不遇の歴史を解き明かす - (Page.7)
この棺桶をタクシーに置き換えて、棺桶から這い出るために『タクシードライバー』を書いた。この脚本に惚れ込んだニューヨーク出身のマーティン・スコセッシ監督がニューヨークの物語として『タクシードライバー』を完成させたが、ストーリーを考案したのはポール・シュレイダーだ。生きる目的を持てずにくすぶっているタクシードライバーが、幼い娼婦を救うためにギャングのアジトに殴り込む。酒に溺れて堕落したが、幼い頃は敬虔なカトリック信者だったポール・シュレイダーは、苦しみの先に栄光をつかもうとする主人公に自分を託した。
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